黒田恵枝 / Yoshie Kuroda
廃棄衣類を主な素材として、ぬいぐるみや人形、彫刻などの立体造形の概念を横断する創作形態に取り組む。 空想の生き物である「もけもけもの」、また、それらを用いたインスタレーションを発表。
主な経歴
- 1987 福岡県生まれ
- 2010 多摩美術大学美術学部情報デザイン学科情報芸術コース卒業
- 主な個展
- 2023 無常(YOD TOKYO / 東京)
- 2022 Stories(AIN SOPH DISPATCH / 名古屋)
- 2022 Existence(YOD Gallery / 大阪)
- 2021 Current Location2(九州芸文館 / 福岡)
- 2020 현 위치 Current Location(Hongti Art Center / 釜山、韓国)
- 2018 FANTASTIC GRAVE(THE blank GALLERY / 東京)
- 主な展覧会
- 2021 上野松坂屋動物公園 展 (松坂屋上野店 / 東京)
- 2020 いい芽ふくら芽 展(松坂屋名古屋店 / 愛知)
- 2020 門司港アートワーフ(門司港 / 福岡 )
- 2020 Brillia Culture Spice(上野の森美術館 / 東京)
- 2019 種子島宇宙芸術祭 2019(鹿児島 / 種子島)
- 2019 六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2019(六甲山 / 兵庫)
- 2018 SICF18Winners Exhibition(スパイラル / 東京)
- 受賞歴
- 2020 「いい芽ふくら芽」展 / AIN SOPH DISPATCH ギャラリー賞
- 2019 六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2019 奨励賞
- 2019 Brillia ART AWARD2019 入選
- 2017 SICF18 審査委員栗栖良依賞
- 2017 HAPTIC DESIGN AWARD 佳作
- 美術提供
- 2021 Aimer『Wonderland』ミュージックビデオへの作品提供
- 2020 Aimer『春はゆく』ミュージックビデオへの作品提供
- 2019 Aimer『I beg you』ミュージックビデオへの作品提供
- 2019 CIVILIAN(まねきケチャコラボ)『I feat. まねきケチャ』ミュージックビデオへの作品提供
【Artist Statement】
私の作品タイトルである「もけもけもの」とは、使われなくなった衣類を素材に、動物や人体のパーツなどをつくり、それらを繋ぎ合わせる事で生まれる空想の生き物です。「もののけ」と 「けもの」から「もけもけもの」という言葉が生まれました。
彼らは、個々の存在や成り立ち、他者や自身を取り巻く環境との関係性など、不確かな自身の存在に対し常に答えを求め続ける私たちの分身のようでもあります。
その姿かたちには、動物の造形を借りていますが、それらの仕草や佇まいには、どこか人間らしい存在感を宿しています。それは、彼らを通して私たち自身を見つめることができるのではないかと考えているからです。
素材として用いる、使われなくなった衣類とは、身につける人と日常を共にし、あらゆる出来事や思い出を経験蓄積している存在であり、同時に死者のメタファーでもあると考えています。そのような衣類が「手縫い」という時間と労力を伴うプロセスを経て再び生まれ変わる過程は、ある種の儀式や、祈りのような行為でもあると考えています。
そのようにして生まれた作品達は、生と死のどちらともを経験している存在、また、時に双方を自由自在に行き来し、それらがどのようなものであるかを私達に教えてくれる伝達者のようです。