柄澤健介 / Kensuke Karasawa
見るともなく見ている風景に潜在するスケールを、彫刻という物質に還元し、再構築したいと思っている。見えているものを表面とするならば、それを支える構造や骨格。表面を舐めるように行き交う水平方向への視野に加え、垂直に透過し表面を立ち上げる深さのある視点。新たなスケールを備えた彫刻の可能性を探っていく。
I aim to take the inherent sense of scale that we see but do not notice in the surrounding scenery, reduce it to sculptural material, and reconstruct it. If what we see is the surface, what I am exploring is the structure and skeleton that underlies it. To a field of vision that encompasses horizontal lines skating and intersecting over the surface, l introduce a deeper perspective that slices through vertically and raises the surface. I am exploring the possibilities of sculpture with a new sense of scale.
主な経歴
- 1987 愛知県豊田市生まれ
- 2011 金沢美術工芸大学美術科彫刻専攻 卒業
- 2013 金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科彫刻専攻修了
- 主な個展
- 2023 光のあと(AIN SOPH DISPATCH / 名古屋)
- 2022 視点の深度(Lights Gallery / 名古屋)
- 2021 分水嶺(AIN SOPH DISPATCH / 名古屋)
- 2017 鏡と穴 —彫刻と写真の界面 vol,6 (gallery αM / 東京)
- 主な展覧会
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2023
国際芸術祭地域展開事業
「なめらかでないしぐさ現代美術in西尾」(岩瀬文庫 / 愛知) - 2011 飽きと知性(旧門谷小学校 / 愛知)
- 2020 ARTISTS’FAIR KYOTO2020 (京都新聞ビル地下1階 / 京都)
- 2019 ART DAYS TOYOTA Toyota Specific (旧海老名三平宅 / 愛知)
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2017
彫刻のアロンジェ –物理的限界を超えて
(愛知県立芸術大学サテライトギャラリー / 愛知) - 2014 虹の麓 –反射するプロセス– (名古屋市民ギャラリー矢田 / 愛知)
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2013
アートアワードトーキョー丸の内2013
(行幸地下ギャラリー / 東京) - 受賞歴
- 2021 令和3年度豊田文化新人賞受賞
- 2013 「KANABIクリエイティブ賞 修了制作展の部」南條史生賞
- 2013 「アートアワードトーキョー丸の内2013」木幡和枝賞
分水嶺
木、蝋、H125 × W29 × D29 cm、2020年
【Artist Statement】
私がこれまで見てきた空間や触れてきた時間。いくつもの体験が積み重なり、感覚の中にだけ展開されたスケールを一つの彫刻として形にしています。主に木を素材としていますが、表面を削るだけでなく内側へ穴を穿つように彫り出し、彫ることで生まれた空間にワックスを満たします。表面があり内部があるという関係を解体し、新たな彫刻の在り方を探っています。