鈴木淳夫 / Atsuo Suzuki

自身の作品を「彫る絵画(Carved Painting)」と称し、幾重にもパネルの上に塗り重ねた絵具の層を彫刻刀で削り出すことで様々な図柄を描く作風で制作を重ねている。鈴木が作り出す画面は作家の息づかいすらも感じ取れる程の鮮明な行為の痕跡として鑑賞者に提示され、同時に「彫る」という反復行為によって顕在化した絵具の断層は、作家が作品と対峙した膨大な時間を物語っている。


Carved Painting
Acrylic on Wooden panel. 65.2×53.0×2.6cm
Acrylic, Plastic bowl. h7.5×w13.0×d13.5cm

【Artist Statement】

ここ数年の制作における私の関心ごとは、ふたつありました。

ひとつは、絵具片を別の何かにすること。
「彫る」と同じく、「撒く」「貼る」「縛る」「掛ける」などの単純な行為から生まれる何かを探してきました。

もうひとつは、光沢のある色を使うこと。
金、銀、パールなど使用する色が少しずつ増えています。

ふたつの関心ごとを総括するような展覧会になればと思います。

もちろん、これからも彫り続けます。

https://suzukiatsuo.com/