川田英二 / Eiji Kawada
植物、石など自然物をモチーフにした銅版画(ステンシルアクアチント)から、版の概念を拡張させる作品を展開させている。
主な経歴
- 1972 高知県生まれ
- 1995 名古屋芸術大学美術学部絵画科版画コース卒業
- 1997 同大学大学院美術研究科造形専攻修了
- 主な個展
- 2021 Theoria 2021(AIN SOPH DISPATCH / 名古屋)
- 2018 Theoria - テオリア -(AIN SOPH DISPATCH / 名古屋)
- 主な展覧会
- 2024 Theoria×Königsblau | 川田英二 / 伊藤正人 展(AIN SOPH DISPATCH / 名古屋)
- 2023 アーティストブック展-本の可能性を探る-(香美市立美術館 / 高知)
- 2021 黑(Kokubyaku)白(H-art Beat Gallery / 東京)
- 2021 第8回山本鼎版画大賞展(サントミューゼ 上田市立美術館 / 長野)
- 2011 ファン・デ・ナゴヤ美術展「黒へ/黒から」(名古屋市民ギャラリー矢田/名古屋)
- 2010 あいちアートの森 ー 常滑プロジェクト(rin'/愛知)
- 2009 美術と遊ぶ展(稲沢市荻須記念美術館/愛知)
- 1996 第3回高知国際版画トリエンナーレ (伊野町紙の博物館)
- 主なコミッションワーク
- ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町
- ザ・リッツ・カールトン京都
- 京王プラザホテル / オールデイダイニング「樹林」
Theoria 100-01
Panel, Paper (Stencil Aquatint) , 100×100×3.5cm, 2010.
【Artist Statement】
タイトルのTheoria(テオリア)とは、「じっと見る」という意味のギリシャ語からきています。僕はこどもの頃から自分の足
元の先にある地面を見つめ、その小さな世界に無限の世界を空想しては一人遊びを愉しんでいました。そこで山をつくり、道を
とおし、街をつくりました。まるで自分がこの世界の神様にでもなったかのように。今思えばその延長線上に現在の仕事が繋が
っているように思うのです。日常生活の中で、ふとしたことで気になる草木や石などの「自然の物たち」をじっと眺めると頭の
中でイメージが膨らみます。そして「自然の物たち」を採取し、銅板に輪郭を写し、痕跡を版にして、その影を紙に摺り取り作
品としています。銅版画の仕事は、実際には銅板と向き合い制作をしていきますが、最終的には摺られた紙の方が作品となりま
す。それはまるで影そのもののようでもあります。影は実体よりも想像力を掻き立てます。